10月7日深夜、関東圏で震度5強の地震がありました。
2016年4月14日(水)と16日(金)に発生した熊本地震を思い出しました。熊本市内に住んでいた私は14日21時過ぎと16日深夜1時過ぎに発生した地震を共に実家で経験しました。14日の地震は実家の付近は震度6弱、早めにベッドで休んでいた私はこの揺れがどこまで大きくなるのか見極めようとしていました。本棚から本が飛び出したりしましたが、なんとか80年以上経つ古い木造の家も壊れずに済みました。ちょうど美術館で美術展を開催中でしたので、早速翌日の朝美術館を確認すると吊るされた100号の絵が揺れて額の角が壊れたり後ろの壁にひびが入ったりしたので、関係者で数十枚の絵を安全なスペースに階段を使って非難させました。
16日の地震は深夜1時過ぎに発生。今度は、大きな縦揺れが長く続き私はベッドから飛び出すかと思ったほど。倒れてきた本棚を危うく避けました。キッチンの戸棚からは器が飛び出し割れたかけらで足の踏み場もないほどで、母親の寝室を覗くと母は布団で寝ていましたが、よく見るとまわりの壁は崩れ、柱は曲がっている。結局そこから別の部屋に避難しました。外はゴーゴーと地鳴りのような音が聞こえる。気になって外に出てみました。緊急避難所となっている小学校の体育館には続々と非難してくる人が。運動場は間もなく車でいっぱいになりました。避難所にはなっていない県庁にも多くの人が集まってきました。14日が余震、16日が本震で、本震の後も震度4,5ほどの地震が何日も続き、日がたつに従い震度はだんだん弱くなりました。
震源の益城町は震度7の激震で状況はご存じのとおりです。美術展を開催中だった美術館はなんと絵を撤去した4階ホールの天井が崩落し、もし絵を展示したままだったら、お客が入っていた時に被災していたらと想像すると恐ろしくなりました。実家は2回目の検査で半壊となりました。
私は仕事の関係もあり後日、仮設住宅を支援したり防災手帳を作成したりすることになりました。被災して思うことは、まさか自分が大きな地震を経験するとは思っていませんでしたが、熊本は地震、水害、火山の噴火被害、台風など自然災害が多い地域なので、多少の災害に対する心の備えはできていたような気がします。もしもの時の避難所の確認、防災キットや防災ポーチの用意、避難所キットのミニ版も作りました。自宅のハザードマップも手に入れています。備えあれば患いなし、災害を回避できるとは思いませんが少しでも被害を避けるための準備と心がけは必要だと思っています。
温暖化の影響で豪雨は増えています。これから新たな大きな災害が発生するかもしれません。より防災の意識を高め、周りの人々と助け合ってこの難を乗り越えていかなければと思います。