★パワー半導体 超入門(半導体業界ドットコム著/技術評価社)
パワー半導体とは。先般AIデータセンターで多量に使用する最先端半導体に関する本を読んだのですが、パワー半導体は家電や車、発電、ロボットなどに使用する半導体で、かつて日本で半導体製造が盛んだった頃はこちらのタイプです。その後半導体製造は米国や中国、台湾、韓国に取って代わられました。
さて本の前半は半導体の構造や材料、機能の説明なので難しかったのですが、多少知識を得ていないと後半も分からないと思い、我慢して読み続けました。後半は、世界や日本のパワー半導体製造企業の紹介やパワー半導体の将来について。半導体製造には巨額の資金が必要です。かつては一企業で設計から製造まで行っていたのですが、今は需給が逼迫して高騰している極小のAI向け半導体を製造するには、巨額の資金が必要で、一社で行うのはほぼ不可能。現在は設計、製造、検査などそれぞれに分かれて大企業が役割を担っています。設計はエヌビディアやarm、製造はTSMCやサムスン、検査や製造機械は日本のアドバンテストや東京エレクトロンが有名です。
パワー半導体の将来は、本を読んでいて思ったのですが、日本にも可能性がある、いや復活するのではないかと感じました。先端半導体もパワー半導体も設計から製造、検査、完成まで一企業でまかなうのは難しいし資金も足りない。そこで、米国や日本などでは政府が援助する。それも数兆円の規模で。ちょっと信じがたい規模ですが、今後の産業の基盤となる半導体を自前で用意できるかどうかは国の将来がかかっている。特に日本は世界トップクラスの自動車産業を始め多くの産業には半導体が必要。今般の原油の輸入問題のように半導体を海外からの輸入に頼っていたら問題が起きたときに致命傷になると。幸い日本には半導体製造に必要な水が豊富にある。日本には高い技術力もある。あとは材料となる原料、そうレアメタル。なるほど、日本が向かう方向が段々見えてきました。
先日参加したトヨタ自動車の株主総会で会長や社長が言われた「今後はモビリティーカンパニーにモデルチェンジする」と。モビリティーとは乗り物のこと。空飛ぶクルマ、これも半導体が重要。日本の将来が楽しみになってきました。























