2022年3月13日日曜日

介護を考える 親の介護~老後の準備

 父は熊本地震が起きた2016年に93歳でかかりつけ医院の系列のサービス付高齢者住宅で亡くなりました。振り返ると父は85歳ごろに自家用車の運転が危うくなり免許返納しました。私が「人をひいてしまう前に車に乗るのをやめて。」と言ったのを覚えています。戦中派の人で倹約家の父でしたがやはり85歳ごろから面倒になってきたのでしょう、私にお金のことや家のことを相談するようになりました。私がFP資格を持っていたから安心していた気がします。88歳の時に家で転倒して骨折し総合病院の外科に入院しました。退院後に内科に再入院したのですが、院内でのリハビリが十分でないことに気づきました。先生に他の外科に通院したいとお尋ねしたことろ、他科受診の問題があり難しいとのこと。これ、国の医療費負担を減らすことが裏にあるのではないかと思いました。打開策はないのか?自宅に戻るか介護施設などに入所すれば、外科を含む諸々の病院にかかれることがわかりました。早速医院系列のサービス付高齢者住宅(サ高住)に入居しました。その後は家のことはすべて子どもに任せてのんびり過ごしていました。晩年は入退院を繰り返し、父の場合は最後はサ高住でみとりました。

日本人は米国に比べ平均寿命が男女とも約7~8年長く他国に比べかなり長い老後が待っています。もちろん、平均寿命通りになるとは限らず、健康で長く生きられれば良いのですが、寝たきりになったり、認知症を患ったりすることもあります。昔のように家族みんなでお年寄りのお世話を分担してすることもできなくなり、一人の家族に負担が集中したり、それもできなくて、地元にいる独居の高齢者の方も多くなっています。

日本の場合、国の介護制度は特に重要だと思います。40歳から保険料を支払いますが、高齢者の方で、介護保険は支払ったのに保険金はもらったことがないといわれる方がいますが、いつそのお世話になるかわからない。すぐかもしれない。その時のために、まず介護の窓口となる市町村の高齢者支援センター(熊本市は最寄りの「ささえりあ」)を知っていてほしいと思います。相談すれば、ケアマネージャーが相談窓口となり、必要な場合は、介護認定審査の手配をしてくれます。まだまだ大丈夫だろうと思っていた方が、倒れて寝たきりになったり、認知が進んでしまい身の回りのことや判断ができなくなる前に、まず一度話をしてみるのは良いと思います。介護に関する情報誌(熊本市の場合は、「くまもと介護知得情報」)をもらって目を通すだけでも役立ちます。

自分の介護を考える時、何歳から考えたらよいのか?一つの目安として、サービス付き高齢者住宅の場合、60歳から介護度の認定がなくても入居できます。この施設は介護施設ではなく、法律上はアパートなど賃貸住宅と同じです。介護を受けることが可能なアパートのイメージです。健康で60歳過ぎの方が、そこに住居を移して仕事や旅行などに出かけられる方もおられるとか。管理人がいて、食事付き、郵便なども管理してもらえるアパート、とても便利な気がします。

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