今年の6月に母が亡くなって、施設にあった母のものを片づけるのに、冷蔵庫を抱えたときに腕に痛みがありました。痛みが治まらないのでその後、知人にタイ式のマッサージをしてもらったり、タイに行ったときに現地でマッサージを受けたり、自分で揉んでみたり・・・。4ヶ月経ちほぼ痛みは解消しました。以前はこのような痛みは数日で消えた気がしますが、60歳過ぎて歳と共に回復が遅くなっているようです。
タイマッサージを学ぶようになって、体の構造にも関心が深まりました。痛みとはなんなのか?正体は?
以前は筋肉に乳酸がたまりそれが痛みの元と教えられた気がします。今ではそれと違って、筋肉に損傷が起き、それを修復しようと白血球が集まり、炎症が起きて、ヒスタミン、セロトニンなど痛みを起こす刺激物質が生産されて痛みを感じると言われています。炎症が治まらなければ、痛みは継続します。痛みの伝わりは、皮膚や筋肉の周りの末梢神経で感じた痛みが、脊椎内の脊椎神経に伝わり、脳内の知覚領域に伝わり、脳からの指令で運動神経を伝って反応します。蚊に刺されて痛みを感じ、思わず手で蚊を叩く動作のように。
痛みを感じるのは脳です。痛みには色々な種類があることをタイマッサージを学んでいると教えられます。上記のように体が損傷して伝わる痛み、右肩が痛いという人を肩の筋肉を触ると右より左の肩が堅くなっている症状と痛みが反する場合、体に症状が出ていないのに痛みを感ずる場合、また筋肉が凝っているのに痛みを感じない場合などなど。体の損傷が必ずしも痛みと共通していない場合があります。
台湾などで有名な足つぼマッサージ。足の裏には様々な臓器などにつながるツボがあると言われます。中国の経絡やタイのセンは気の流れを意識した古くからの東洋医学の考えです。西洋医学の動脈や静脈、リンパ腺や神経が、東洋医学の経絡やセンと深く関わりがあるような気がします。
病気になったら治療する以前に、病気の予防や健康の維持増進に役立つことを自分自身で心がけて行う。ジム通いやヨガなどもそのためだと思いますが、私のように運動嫌いが気がついたのが、タイに行って多くの庶民がタイマッサージの店に定期的に通っていることです。私の場合、体が硬いのですが、ストレッチが苦手で、痛いのでやっぱり続かない。先日タイでマッサージを受けたときの施術で痛いのもあるのですが心地よいものもあるので痛さを我慢して受けました。術後に屈伸してみると前より数センチ深く曲がりました。タイの人はただ心地よいからではなくて病気の予防・健康維持にタイマッサージを利用していることに気がつきました。これなら定期的に続けられそうな気がします。
医療費や介護費が膨大に膨らむ昨今、病気の予防や健康維持にタイ古式などのマッサージが役立つのではないかと今感じています。
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