涅槃図はいわゆる「写仏」。手本となる涅槃図をもとに施主の依頼で作成するもの。施主の依頼で施主が描き込まれていたり、作者の意図で手本と異なるものを描いたり、描き写し損ねたり、いろいろ違いが出て比べると面白いです。
涅槃図の主役はお釈迦様。多くの涅槃図では、「頭北面西右脇臥」が遊行経に記されており、右手枕の姿をよく見ます。亡くなった方を北枕に安置するのはこれに習っています。
古い涅槃像は、右手を顔に添えていたり体に沿って伸ばしていたり。
上段:報恩寺(熊本市)涅槃像
下段:タイの涅槃像
お釈迦様の体は黄金色に輝いています。これも長阿含経、涅槃経などに記されています。涅槃図はお経に記された涅槃を絵に表したものです。
参考資料:涅槃図物語、涅槃図絵解きガイド(竹林史博著)
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