2月にチェンマイから戻って始めたことの一つがタイ古式マッサージの学習です。チェンマイで知ったこと、タイの人々はタイマッサージがとても身近であること。街中にストレッチ式や足裏などのタイマッサージの店をたくさん見かけます。観光客のみならず多くの地元住民が通っています。料金も300B(日本円で1000円ちょっと)ぐらいからで安い。週に一度ぐらい通っている人もいるらしい。そして、治療ではなく病気の予防・健康維持を目的としてとして通っているらしい。とても勉強になりました。日本に住んでいると、病気になったら病院に行くのがあたりまえだけれど予防のために病院に行く事はほとんど無いですね。せめて定期検診や人間ドッグに行く人がいるぐらい。テレビでは聞くけれど実際に相談できる人は身近にいないのが現状。タイでは、タイマッサージ店に通って、足の長さや肩、腰、膝などを見てもらって、悪くなる前に改善を図り病気になるのを防ぐ。病気予防としてのタイマッサージにとても興味が沸きました。
コロナを経て人との接触がしずらい経験をしました。いまだにマスクをしている人も多く、食品などは個包装が広まり、直接素手で食べ物に触れることも少なくなりました。最近患者に訴えられた文句を言われたというお医者さんの話を聞きます。診察での事だそうですが、故意ならともかく難しい世の中になったものです。チェンマイではじめて知ったトークセン。タイ古式マッサージのひとつで木槌と杭でからだを叩く施術の一つです。コーンコーンと大きな音がしますが、聞こえる音ほど衝撃や痛みはなく、振動が体の奥まで伝わり効果を及ぼすとのこと。直接体を触らない施術、まさに今の世の中にふさわしい施術法だと思いました。もともとは1000年ほども昔からタイ北部に伝わる施術だったのですが、近年バンコクなどでも知られ始め、日本でも施術をタイで学び習得した人を見かけるようになりました。
予防の概念が日本は後進国な気がします。介護でのできごとで、高齢者が自宅で転倒して骨折し寝たきりになった話をよく聞きます。介護施設でも同様、補助具や車椅子を使用しないと移動が困難なのに、自室内のベッドからトイレまでの安全な導線が確保されていなかったなど。結局転倒して入院して寝たきりとなり医療費がかさむ。家族の負担にもなり国の負担にもなる。高齢化の日本でいかに国費の負担を増やさないか?国民ができる限り健康でいること。医療費や介護費の負担が少なくて済む世の中、それは国民が長く健康でいられる世の中です。
予防の大切さをますます痛感します。タイ古式マッサージは日本の国民と国の財政を救うというのは大げさかもしれませんが、役に立つのは間違いないとチェンマイに行って確信しました。S-Life(セカンドライフ、シニアライフ)の学びのひとつになりそうです。