本当にわかる為替相場(尾河眞樹著/日本実業出版社)
2012年初版発行です。初代NISAが始まったのが2014年なので、金融を取り巻く環境もずいぶん変わっていますが、為替相場と金融市場を振り返るために読み直ししました。
ドル円相場が80円を割ったのが2011年、まさにこの本が書かれた時期です。著者は銀行のディーリング業務など豊富な経験がある方なので、今の円安を当時予測しておられたか尋ねてみたい気がします。この本は将来の為替を予測する本では無く、相場を読むテクニックの解説書です。
私は1999年にファイナンシャルプランナー(FP/AFP)の資格を取りました。大学の時の専攻は証券論。ただ、当時体調不良もあってろくに勉強していませんでしたが。就職した時バブルが始まり、バブルがはじけたときは東京で経験。4万円目前だった株価もその後7000円台まで下落。為替もドル円で80円割れ。その後、アベノミクスなどで株価は4万円を超え、ドル円も160円まで下落。もしこうなることを知っていたら・・・。
今でもFPの資格は持っていて、勉強会にも時々は参加しています。先日の勉強会で、「1000万の円余裕資金がある人にどのような資産運用をアドバイスするか?」の討議をしました。
・新NISAを購入する
・リスクを減らすために分散投資をする(預金、投資信託、外貨、リート、外国株式など)
・世界情勢不安があるので金を一部で購入する
・金融だけでなく不動産投資も考えてみる
・将来の円安を見込んで外貨/外貨保険を購入する
勉強会に参加していると若い参加者から、何を買ったら儲けますか?と聞かれることがあります。答えは一つ。「結果として儲かったものが儲かる。」と答えます。
特に株式であれば、
・その会社が好き、興味がある会社を購入する。
・優待や配当があってそれが楽しみな会社を選ぶ。
・購入したものの会社の将来に不安があったりしたら、思い切って売却(損切り)する。
・FXや信用取引などハイリスクでエネルギーを消耗するものは、興味があればちょこっと経験して損害が大きくならないうちにやめる。(一度儲かっても直ぐそれ以上に損を経験済)
・本業に差し障るような取り組みはしない。
株式や外貨建ての保険などは購入の時期を分散したり、売買のタイミングは数年かけて見るようにしています。会社が倒産して無くならない限り、多くの会社は業績やブームに波があります。例を挙げると、ウェザーニュース。今の株価は5000円台ですが、過去3000円台だった株価が2021年に急に1万円近くになりました。NHK朝ドラ「おかえりモネ」放送の年です。天気予報士の話でした。今まで以上にその会社に国民の関心が向く→株価が上がる いい例でした。その後今の価格に戻って落ち着いています。
株はやったことがないけれどどうしたらいいですか?と言う質問に「興味がある会社や商品がありますか?まず、1単位(たいていは100株)余裕資金(30万円ぐらいまで)で買いませんか?」と答えています。そして優待や配当をもらいながら余裕があればまた次を考える。後悔しなくていい投資をお勧めします。
為替の話に戻りますが、ドル円相場を見ると、数年ごとの上げ下げがあります。10年でみるともっと大きな動き(トレンド)になっています。ドル建て終身保険は、①円高ドル安、②高金利のよいタイミングで購入するのもひとつの投資です。あくまで長期保有が基本ですが。
為替相場の本の紹介でしたが、思い出した私の経験をご紹介してみました。