2025年2月28日金曜日

脳動脈瘤日記4 手術までの時間とその後のスケジュール

 1月27日の検査を受けて以降も晩酌の日本酒一合は変わらず頂いています(飲まずには居られない?)。手術の3日前には止めておこうかぐらいの感じです。夜の会食は止めました。インフルエンザやコロナをもらってきたら手術が出来なくなったり病院内の人にうつしたら大変になるからです。開頭する手術なので、数パーセントながら頭に関わる後遺症の可能性もあり、それなりに出来るところは身の回りの整理も始めました。ほとんど進んではいなかったのですが、入院直前には遺言書を作成しました。

いろいろ今年はやりたいことも考えていました。またタイに行ってマッサージの修行を続けたり、民泊で新しい取り組みを始めたり。でもこの手術で延期になりました。まず、手術当日はシャワーを朝から浴びて集中治療室へ。全身麻酔をかけて尿カテーテルを挿入、翌日は大便も必要ならベッドでだそうです。血液検査とCT検査。食事が出来そうだったら点滴から食事に変更。2日目からはシャワーを予定。尿管を抜けたらトイレで排尿も可能。3日からリハビリ開始。6日目再び血液とCT検査。8~10日目に退院予定です。

手術後麻酔が覚めたら痛みがやってきて、術後3~4日が痛みと顔の腫れのピークのようです。

さて、退院後の予定は、4月初めには今冬休みを取って休んでいる南阿蘇の民泊の再開を予定しています。GWを無事に越えて、5月~6月はできれば国内で、海外はもし何か不測の事態の時に海外の病院では言葉や保険の有無しなどで問題が生じるため、国内にいてマッサージの研修やお寺での修行など出来ればと思っています。また7~8月は民泊中心で、その後やっと海外に行けそうか。退院から3ヶ月後にまたCTの検査があるので、そのときの状況次第かとも思われます。

脳動脈瘤日記3  ヒートショックと脳卒中

 今の寒い時期、ヒートショックという言葉をよく聞きます。

温泉センターの前などで救急車が止まっているときがありますが、誰か中で倒れたのかな?と思ってしまいます。ヒートショックとは、温暖の差が激しいと血管が急激に収縮し、脳卒中を起こしたり心疾患を起こすことです。脳卒中とは、血管が破れることによって起こる疾患(くも膜下出血や脳出血)と、血管が詰まることによって起こる疾患(脳梗塞など)のこと(脳血管障害)だそうです。ちなみに厚労省の資料によると2019年の脳卒中の年間死亡者は4.4万人です。くも膜下出血の場合は事前に自覚症状がないまま発症は突然に起こりその1/3は死亡するやっかいな病気です。

手術までの間に注意を促されたのが、

・人混みの所に行かない、会食などしない(インフルエンザなどをうつされないように)

・たばこは吸わない

・酒はできるだけ飲まない

・規則正しい生活を送る

などです。温泉が大好きで時々行っていたのですが、着替え場所が結構寒かったり、混んでいたりでこれも行きづらい。外出はよっぽどの用事が無い限り買物ぐらいしか出かけないようにしています。酒も控えるようにとのことですが、さすがに飲まないわけにはいかない(手術の事も過るの)で、晩酌で一合未満にしています。たばこは手術全般によくないそうです。私は20年以上前に禁煙しています。

だんだん手術の日が近づいてきます。一度も手術をこれまでしたことがないので、できれば一生しないで済めばと思いますが、この未破裂動脈瘤という病気、何の症状も感じないのに手術せねばならないの?私の場合、2年で0.5mmほど直径が膨らんでいました。サイズが大きくなれば破裂する可能性も高くなる。

・死ぬ前に破裂する可能性が高くなっていく

・歳をとれば手術する体力などもなくなり手術できない

・特に、私の場合、タイにマッサージを習いに海外に行くことがあるので、現地で破裂した場合、ことばの問題や治療費も高額で健康保険がきかないのでたいへんなことになる。すぐに病院に救急車で運んでもらえないということも・・・。

ついでに言うと、もし海外で亡くなった場合、火葬代が50~60万円。もし火葬しないで日本に送る場合は200万~300万。火葬手続きに日本から家族が来ないと手続きを進められないとの話も。海外でもしもの時は、日本よりも何倍何十倍たいへんそうです。

経過観察を続けるのか、手術を決断するか、天秤にかけた結果でした。あえていえば、安心して手術台に乗るためにオペしてくれる先生と話し合える時間がもうすこしほしいと思っています。

脳動脈瘤日記2 手術事前検査と説明

 1月27日10時、済生会病院熊本の放射線受付を訪ねました。まず、尿検査と採血。私は前立腺肥大の症状もあるのでPSAの数値も知りたくて頼んでみましたが、ここは科が違うのでできないとのこと。あらためてかかりつけの医院で調べることにしました。(検査結果は3.4と低く、問題ありませんでした。)

なぜ済生会病院で検査になったのかというと、私が定年まで勤めた会社の人間ドッグがこちらで、その後も2年ほど特定健診のお世話になり、前立腺肥大が見つかって定期的に検査したりしていたためです。私にとっては「第2のかかりつけ大病院」です。

CT検査、胸と頭のレントゲン検査、超音波検査、エコー検査を行い、ちょうど12時になったので、院内のよく行くパン屋さんで珈琲とパンの朝昼兼用の食事を取りました。

13時に外来受付に戻り、K先生との面談。先日の説明通り、未破裂脳動脈瘤があり、サイズが少し大きくなっているので、将来破裂する危険性があるので手術しましょう。変形があるためカテーテルよりクリッピングが良いので頭を切開しての手術とのこと。ここで思ったのが、古代インドやマヤ・アステカ遺跡から脳を切開した頭蓋骨が出土していて、古くから頭の切開手術をしていたと学んでいたということ。もちろん今とは状況は違いますが、頭を切開するという行為は今も変わらないのだなあとつくづく思います。私は今まで手術という行為をしたことがないのでいきなり頭かと思いますが、昔の人は神に命を預けて頭を開いたのでしょうか?

私の周りにも、気づくといろいろ頭の病気をお持ちの方がいました。同じ未破裂動脈瘤で開頭手術をした人、経過観察中の人、中には交通事故で頭を強く打ち脳が腫れたので切開したという人も。みんな私の先輩や同期の方々。

さて、27日の検査の続き。先生からの説明を聞き終わったら、看護師さんから入院前、入院中、術後のスケジュールなどの説明がありました。気になるのは、10日予定の入院の後、家に戻って、買い物等日常の活動に戻れるのかと言うこと。看護師さんの夫が同じ未破裂動脈瘤の手術で入院したとのことで、術後1ヶ月休みを取ったとのこと。術後は、顔が腫れた、ものが光って見えて本が読めない、車の運転が出来ない、体力が落ちたなどいろいろあるらしい。人それぞれなのであろうが。私はあえて大部屋を希望した。個室でじっと過ごすより人の出入りも多くていいのでは。でも痛みが強くてそれどころでないかもしれないが。立ち会いや面会の件だが、コロナ禍の経験もあって、家族などの立ち会いは入院当日のときだけで、手術当日および入院中も面会は無しで何かあればすぐ電話に出られるようにしておいてとのこと。

看護師さんの説明も終わり、会計を済ませて、最後は入院費などの説明を聞いて終わり。

帰宅後かかりつけの医院に行って常用薬をもらい、前立腺検査の採血も済ませ今日の入院説明の件を報告。もし、術後に回復が遅れたときは入院引き受けますとかかりつけの先生に言ってもらいました。回復しないと民泊も営めないしマッサージを習いにタイに行けなくなるのでなんとか回復したいものです。

脳動脈瘤日記1 決断

 ⭐️手術を決断した理由は

ひとつは約2年に脳動脈瘤が見つかってからこれまでの経過観察で、動脈瘤のサイズが変形し大きくなったこと。直径5.1mmだったのが5.7mmになりました。先生に最初に手術を勧められたときは、たいして変わらないのにと思ったのですが、ネットで動画を色々見ていて、専門医が「発症の場所や変形などで格段破裂する率が高くなる」という動画を見て、これはやばいと思いました。

調査データは様々ですが、私が意識したデータは、まず、直径5mmの未破裂動脈瘤は0.5mm/年。10年で0.5mm×10年=5mm増加する。もちろん変化しない場合もあるので1年ごとにCTかMRIを撮って経過観察する。瘤(こぶ)がある部位が前交通や後交通などで破裂率が異なる。また瘤の上の孫瘤は血管の皮がかなり薄く危険。これらの要素がかけ合わさってかなり危険緊急度が高い瘤もあるようです。

未破裂脳動脈瘤。私の場合痛くも何とも無い。なぜ手術するの?手術の動機がない。先生やネットの動画ではくも膜下出血として破裂した場合、死・後遺症・ほぼ復帰が1:1:1。33%は死んでしまうという事です。突然死なので、家族伝えたり、事前に準備することができない。後悔が残りそうな死です。破裂した重症者を手術したり診てきた先生は手術を勧めます。

私が手術を勧められた理由は、瘤が変形して大きくなっている。このままだと破裂の可能性が高まるので手術しましょう、でした。痛みもなく緊急性がどれぐらいかも情報が自分にないので、ネットで動画を見まくり、気持ちをまとめました。

参考にした動画

もうひとつは、タイマッサージを習っていて海外に出かける機会が今後もあり得る。海外で脳動脈瘤が破裂した場合は、言葉が通じないし、日本よりグッと死亡率は高いだろうし、日本の健康保険も使えない。周りに迷惑をかけるし諸々手続きも大変だろう。これは絶対行く前に手術しておくべき。

というのがその理由です。

これまで手術の経験は一度も無く、最初に経験するのがいきなり開頭手術なので、プレッシャーはありますが、脳のCTを取って動脈瘤が見つかったのも何かの縁、この経験を人に伝えて、くも膜下出血などになる前に予防できたり、手術の不安を少しでも解消してもらえればという思いで、半ば開き直りこれから未知の体験をブログを書くことに決めました。

タイマッサージの施術の一つ「トークセン」。木の杭と木槌で体の奥を振動させ解します。

未破裂脳動脈瘤が見つかってから情報や報告をネットにアップするかどうか考えていましたが、この2年間に経過観察と手術の決断をする際に、「症状がないというがどうやってみつけたの?」「手術を決めたきっかけは?」など普段気にも留めない質問がいくつもあり、だったら質問に答えるためにも日記をアップしてみようと思い立ちました。ただし、自分も「痛いから・苦しいから手術して!」という状況ではないので、とりあえず手術まで情報を溜めて、手術を通過して落ち着いたらアップすることにしました。ということで、2月20日に手術を終わり、いまは3月3日の退院を目指してリハビリや検査などしながら過ごしています。


未破裂脳動脈瘤 見つかった!その2

 2023年5月、脳のMRIをしたら未破裂動脈瘤が見つかりました。


絵の中央ピンクの円が脳、上が頭の前方。目と脳の間に5mmの🟡未破裂脳動脈瘤(りゅう)が見つかりました。赤いのは動脈。顔の正面から見ると2個の眼球の奥です。

脳動脈瘤の前交通動脈という部分。脳動脈がT路に分かれる所です。脳動脈瘤ができる主な原因は、

・高血圧

・遺伝

・タバコや酒などの刺激物

などだそうです。私の場合思い当たるのは、以前血圧が高いとき200mmHgあったのと、40歳までタバコと酒を、その後は酒をほぼ毎日頂いていたこと。

私のこの時の瘤(こぶ)は5.1mm×3.3mm。まだ経過観察可能ということで、今後定期的に検査してもらうことになりました。

その後、タイに行ってマッサージを習ったり、南阿蘇の民泊を続けました。半年に1回はMRIの検査を続け、見つかってから1年半後の12月、再度検査をお願いしたところ、造影CT検査で5.7mm×3.7mmに変形拡大していることが判明。担当医から手術をしませんかと勧められました。

未破裂脳動脈瘤 見つかった!その1

2022年のこと、手指足指の先にしびれが出るようになり、座骨神経痛も出て、脳に関係があるのではと思い不安を感じていました。

2023年春に追突事故に遭い、ケガはなかったもののこの機会に熊本市地域医療センターでMRIを取ってもらうことにしました。結果は5mmほどの脳動脈瘤があることが判明。虫の知らせだったのでしょうか。

動脈瘤とは、動脈の血管の一部が風船のように膨らみ、最悪破裂するという病気。脳の動脈瘤が破裂して、くも膜下出血になると、1/3が死に至り、1/3が後遺症が残り、ほぼ元の通りに回復するのは1/3と言われています。未破裂脳動脈瘤とは破裂する前の脳動脈瘤です。

5月、済生会病院で造影剤を使用してCT検査を行いました。造影剤点滴の時は口の中、体全体が一瞬熱くなります。CTは5分ほどで終了。検査の結果は直径5.1mm✕3.3mmの未破裂脳動脈瘤あり。担当のH先生からの説明では、5mmを越えると手術を勧めていますが、経過観察しますかとのことだったので、とりあえずは経過観察してもらうことにしました。また半年後にMRIを取ることにしました。

8月MRI検査。動脈瘤のサイズは変わらず。経過観察を続けることに。

2024年2月、前回の検査から9ヶ月後MRI検査。内容を記録していないので状況はほぼ変わらなかったのだと思います。

11月MRI検査。脳動脈瘤の形が変形したと書いています。

次回の検査は2025年2月の予定だったのですが、前回の変形が気になり,検査を早めてもらうことにして、12月に造影CTの検査を受けることになりました。

左が2023年5月のCT造影検査5.1mm×3.3mm。右が2025年12月の造影CT検査5.7mm×3.7mm

直径が5.1mmから5.7mmに、3.3mmから3.7mmに大きくなっています。前年の8月の検査から1年4ヶ月後。その間には、民泊の経営を続けたり、4回ほどマッサージの修行などでタイに渡ったり、結構忙しく活動していたので、それが影響したのかもしれません。担当のH医師から「大きくなっているので、破裂する可能性も以前より高くなっているので手術を検討しませんか。」と言われ,2月に手術を勧められました。

未破裂脳動脈瘤の手術は2つの方法があります。一つは以前からある頭蓋骨を切ってクリップで脳動脈瘤に血液が流入するのを止める手術、もうひとつは近年増えてきた、カテーテルを動脈に入れ、血管内から極細のコイルを脳動脈瘤に詰める手術。患者にとっての負担(侵襲)はカテーテルの方がクリップ手術より軽いと言われています。私の場合は、動脈瘤の形が楕円で破裂しやすく、カテーテルでは膨らみ口が塞がりにくい場合があるので、頭蓋骨を切ってオペを行うクリップイングを勧められました。

手術前に行う総合的な検査を1月27日に行うことになりました。

2025年2月5日水曜日

タイマッサージ CTMトークセン研修会(2025年1月東京)

 タイマッサージ、タイ古式マッサージとも呼ばれます。からだ全体を使ってのストレッチが印象的で、痛いのではと聞かれることも。実はいろんな種類があります。

創始者はお釈迦様の主治医だったシワカ・コマラパ師と伝えられ、2,500年の歴史があります。

古くから伝わる施術法は数多く、大きく分けてバンコク式とチェンマイ式。バンコク式はワットポーが総本山で宮廷のマッサージなる施術もあります。チェンマイ式には指や手、足での施術の他に、木槌やナイフを使用する施術や火を使う呪術的なものまでバラエティーに富んでいます。

私が昨年タイのチェンマイで習ったのが、手や足を使った基本的なタイマッサージと木槌を使うトークセンという施術です。私が教えてもらったトークセンは、ハンドン式といい、トークセンの代表とも言うべきダオ式から分かれた施術法です。特徴としてはダオ式より施術の道具が軽い。リム(杭・棒)をコーン(木槌)で叩きながら筋肉や筋などを解しツボを刺激します。体の奥まで届く振動で解す効果があると言われ、リズミカルな打音は気持ちを解し癒やす効果があるとも。直接体に触れないという特徴があります。

さて、1月17日東京の大塚で行われた研修には一度タイでレッスンを終えた人、タイマッサージの経験はあるがトークセンは初めての人など私を含め8名が参加しました。私以外は施術のプロでした。

手や足への施術から全身、顔、頭まで朝から夜20時過ぎまで、みっちり。皆タイマッサージ経験者ばかりだったので、自分の施術に照らしての質問や自らモデルを買って出て熱がこもった研修になりました。

研修会の模様を紹介したいと思います。

他の動画はYouTubeにアップしていますので、コチラをご参照ください。


これがハンドン式のトークセン、リムとコーンです

顔の施術などに使用する小型・軽量のトークセン

まずは座学から 












足や手の先は、「風の門」と呼ばれる気が外から入ってきたり悪いものが出て行く「ツボ」なのでトークセンでも叩きます

二人ががりで施術することも

顔や頭も「ツボ」がたくさん集まる場所。トークセンで軽く叩いていきます

トークセンはタイマッサージを施術する店で、施術師の方が習得している場合があるので、聞いてみると良いと思います。私が住む熊本にもトークセンを習得している方がいます。施術を行ってもらう場合、全身みっちり行えばトークセンだけで2時間以上かかると思います。初心者は手技がメインのタイマッサージにプラストークセンで体験してみるのが良いかもです。
高血圧や、皮膚の病気等持病があったり妊娠中の方、熱がある方は注意が必要なので施術者と事前に相談してください。

動画はYouTubeにアップしていますので、コチラをご参照ください。

節分豆まき

 


今年の節分は2月2日。私がそれに気づいたのは当日のニュース。立春の次の日が節分だそうで今年は2日。今から豆を買いに行くのもと思い、3日に豆まきすることにしました。

3日に豆をスーパーに買いに行くと、もう特価20円のが売られていました。私は坐禅豆を作ろうと思ったので、生豆を買いました。

豆まきの後、一晩水につけて、坐禅豆を作りました。豆150gでこのボリュウム。具は、豆の他に、人参、こんにゃく、椎茸、油揚げ。味付けは、めんつゆ、赤酒、日本酒、砂糖を1:1:1:1。汁がほとんど無くなるまで煮込むので味つけは薄めで。安い材料で作れる便利なおかずです。



2025年2月2日日曜日

本 タイマッサージバイブル ワットポースタイル(大槻一博著)

 本 タイマッサージバイブル ワットポースタイル(大槻一博著/BABジャパン)


熊本市立図書館から「タイマッサージ 微笑みの国からの贈り物」と一緒に借りました。

内容が重なるところもありますが、「微笑み~」より3年後の出版ですので、内容もより詳しくなっています。

著者が最初にタイでタイマッサージを学んだのは、プロフィールによると1988年チェンマイ大学の先生からとあります。チェンマイという街はタイの京都と言われ、古くは王朝の首都として栄え、歴史ある仏閣も多数あり、いまでは世界中から観光客がやってくる有数の観光都市です。地理的には中国、ミャンマー、ラオスとも近く、色々な民族、宗教、言語、食べ物なども入り交じり、特有の文化を構成しています。タイマッサージに関しては、代表的にはバンコク式とチェンマイ式と言われるように、ワットポーに代表される宮廷のマッサージとは異なり庶民のマッサージとして伝えてきたチェンマイのマッサージは、手技のみに限らず木槌やナイフ、火を使うものまでバラエティーに冨み大変興味をそそる世界です。タイマッサージの店は多数あり、学校も多く、1日レッスンもやっています。お寺巡り、美味しい食物巡りもいいですが、チェンマイに行ったときはタイマッサージの施術とレッスン体験もしてほしいと思います。たくさんあるのでどこに行くかの選択は大事ですね。タイに住んでいる日本人や何度も行ったことがある方に聞くのが一番の早道でしょうか。ちなみにチェンマイはのんびりしていますがバンコクは東京と同じように大都市なのでチェンマイをメインに活動したらゆっくりできて良いと思います。

話はそれましたが、この本は、タイ伝統医学に関する歴史、創始者、仏教、マッサージ理論など基本的なことから、後半は具体的な施術法についての解説と続きます。いきなりタイのマッサージスクールに習いに行くと理論はほぼ学ばずに施術に入ります。というより、説明は現地のタイ語か英語なので、日本語が出来る先生は少数では理論も教えられないということでしょうか。私の場合は、熊本のタイマッサージも出来るプロに基本を教えてもらい、数冊解剖学の入門書などを読んでタイに習いに行きましたのでお陰で飲み込みやすかったと思います。やはり施術については、実際に施術を行い、多くの体を揉ませてもらうことにつきると思います。「一見は一〇〇聞にしかず」「一揉みは一〇〇見にしかず」でしょうか。私が主にやりたいのはトークセンという木槌で行う施術で、これまでに30人を叩かせてもらいました。100叩きをひとまずの目標としています。

タイマッサージに興味をもつ方が増えたらうれしいことです。

2025年2月1日土曜日

本 癒やす力をさぐる(遠藤次郎・中村輝子・マリアサキム共著)

 本 癒やす力をさぐる(遠藤次郎・中村輝子・マリアサキム共著/農文協)


タイマッサージの本を熊本県立図書館で探していて見つけました。

この本は薬剤側からアジアとヨーロッパの伝統医学を説いた本なのでマッサージに関する本ではないのですが、「癒す~」とタイトルにあったので何か関連した情報があるのかなと思い借りてきました。

一部ですがツボや経絡に関する表記もありました。

「経絡」は近代医学の神経や血管・リンパ管に相当するが、解剖学的には証明されていない。

「経脈」は足底から「地の気」、頭の先や手の指から「天の気」を導入し、この運動を呼吸により行う。この気が通る通路を「経脈」という。

「ツボ」は井戸のようなもので、外界と体内が交流する垂直型の通路。井戸の底にある「精」を汲み上げて、そこに外界の「気」を吹き込み、「精気」として体内を巡らせる。

とありました。

鎌倉時代から室町時代にかけて、仏教の五輪塔が砕けて人の身体の各部の器官に展開するという「五輪砕」の思想があり、それを表す絵巻の中で、脊椎の椎骨の数カ所から神経のようなものが出ており、それが臓器につながる絵がありました。これは、血管か、神経か、リンパか?この古い時代から脊椎と各内臓が何かでつながりがあることが知られていたとは。ただ、この本で紹介する日本や影響を受けた中国の伝統医学の書物にはなぜか脳があらわされていません。中国伝統医学では五臓に脳は含まれず「脳ー脊髄」の中枢論が無いと書かれています。



この本は専門的内容も多いのですが、自然治癒力や天然の薬剤・製薬、医学の歴史やルーツなどに興味があれば面白く読める本だと思います。

脳動脈瘤日記14  退院日3月3日

 3月1日に撮影した私の造影CT検査結果をK医師に報告いただきました。 未破裂脳動脈瘤の下部をクリップ(青)が挟んでいます。 K先生の説明によると、瘤(こぶ)の根元を強くクリップすると血液の流れを妨げてしまう場合があるので、あえて少し緩く締めているとのこと。毎年定期的に検査をして...